【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました
「奏ってあのパート連中に話題になってたテナントでカフェを出す会社の人?!
あの噂って本当だったの?笑真に限ってそんな事ないって思ってたのに」
美鈴ちゃんはまだ困惑した表情をしていたけれど、それとは対称的にこずは納得したようにウンウンと頷いた。
「やっぱり。
最近笑真ちゃんが昔に戻ったような気がしたから。」
「そう?」
「うん。ここで再会した時の笑真ちゃんはすっごく大人になってて違和感があったけど
最近は昔みたいに笑うなーって思ってて。昔だって私はずっと奏と笑真ちゃんを見て来たからそんな小さな変化にだって気づいちゃうんだから。
だからその結論を選んだ方がずっと笑真ちゃんらしい。
…結婚してる私が言うのも何だけど、やっぱり結婚は自分が納得出来る人とした方がいいよ」
「ちょっとこずちゃん、話が見えないんだけどー?!
本当にそれでいいのー?」
二人に話してどこかすっきりしている自分が居た。
きっとパートさん内では色々と噂立てられちゃうんだと思うけど。
婚約者に捨てられたとか。婚約破棄されたとか。それでもいい。分かってくれる人が居るなら。
それにそうなった時は、私の下らない愚痴を笑って何時間でも聞いてくれる奏に話そう。