【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました
あの言葉はとても嬉しかったし、奏自身ももう1年も離れたくないと言ってきた。けれど私は自分でこの道を選んだ。
だって何だかんだ言ってもこの職場での仕事は好きだし、チーフ試験を受けないかって言われた所だし
それに英語は出来ない。友達も居なくって、1年でも泣き言を言ってしまいそうだ。
けれど1番の理由は、私はあなたを待てるくらい強い人になりたい。そう決めた。そしてそのベクトルはもうずれる事はないだろう。
「笑真ちゃん、ここ私がやっておくよ。」
「こず。ありがとう!」
「それにしても毎日ジメジメして嫌だね~……
これだから6月はさぁ…雨ばっかり降って」
「そう?私は雨そんなに嫌いじゃないけど
今はね、」
こずは重そうな段ボールを抱えて、私へ向かいニッと笑顔を向ける。
「ここは私がやっておきますから、チーフはもう上がってください。
今日奏が日本に帰国してるんでしょう?
ここは私に任せて」