【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました

「へぇ~、笑真と同い年なんだぁ~。
しかもその歳で4歳の子供居るとかびっくりだわッ!」

休憩室でたまたま美鈴ちゃんと一緒になった。こずの事を紹介すると、明るい性格同士すぐに仲良くなれそうな空気が流れた。

3人で休憩室の一角で社食やお弁当を広げて談笑をする。 私と美鈴ちゃんは社食だったが、こずのお弁当はカラフルで彩の良いお弁当だった。きっと旦那さんに毎日作っているのだろう。それはいとも簡単に想像がついた。

「学生時代からの彼とすぐに結婚しちゃったんですよね。
それにしても美鈴さんって綺麗ですね。すっごくモテそう」

「えぇー?全然モテないよぉ。彼氏なんてずっと居ない気がするし、このまま枯れ果てちゃうんじゃないかって思うくらいッ。
早く結婚したいんだよぉー」

’綺麗’と言われて、美鈴ちゃんは悪い気はしていなさそう。実際に彼女はとても美しい女性なのだ。モテない訳では絶対にない。けれども絶対的に彼女は理想の高い女性だ。

「ねぇ結婚っていいもの?」

その言葉にこずははにかみながら笑った。その顔を見て直ぐに幸せなのだと理解った。

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