【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました

だらしなくソファーに寄りかかりカップラーメンをすする。 こんな姿は、駿くんの前では決して見せられないけれど。 今日の夜は何を食べよう。デリバリーでピザでも頼もうか。それともコンビニに行って久しぶりにお菓子とか大量に買っちゃおうかなぁ。

そんな事を考えていると、テーブルの上に置いてあった携帯が鳴り響いた。

着信の相手の名前を見て、一瞬ぎょっとして躊躇ってしまった。

「もしもし…?」

「もしもしー、あんた生きてんの?」

電話の相手の1番初めの言葉はそれだった。相変わらずサバサバした物言いのとても懐かしい声。

「失礼な。しっかりと生きてますって」

「何よ、連絡も全然寄こさないで。まぁ便りがないって事は元気な証拠だとは思ってたけどさぁ」

「相変わらず…麻子も元気そうだね。ちょうど麻子には連絡しようと思ってたからタイミングが良かったよ」

電話の主は小学校からの友達の麻子だった。高校までずっと一緒で、クラスも離れた事は無し。腐れ縁というか、所謂親友という関係なのだと思う。

大学は分かれてしまったけれど、継続的に連絡を取り合って会ったりもしていた。私の事を1番よく知っている友達と言っても過言ではない。

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