MATSUのごくありふれた平凡な日々
それからというもの、美紀に表現されたとおり、犬のように使われている。
松は深いため息をついた。
“転職”の2文字が頭をよぎるが、たいした学歴でもないし、資格もないし年齢もある。
今の所より、明らかに給料も待遇もレベルダウンするのが目に見えている。
祖母の今後のことも考えると、お金はあった方がいい。
あいつは悔しいことに優秀なんだから、数年我慢すれば異動になる、、、はず。
「よしっ」
松は小さく気合いをいれて前向きになると、歩き出した。