MATSUのごくありふれた平凡な日々
「あいつ、あんたをからかって楽しんでいるの。
ああ、前からだけど」
「うん」
それは重々承知だ。
「ほんと、昔からあんな感じなのよね。
なんなのかしら。
おじさまとおばさまは、あんなにいい人なのに」
ん?
頭をひねっている松に美紀はため息をついた。
「従兄妹同士なのよね。
母同士が姉妹なの。
名字が違うから、気付かないでしょ?
あいつに関わると碌なことないから、赤の他人の振りしてたんだけど」
その心理はとてもよく理解できる。