急募！ベリーの若様が花嫁を御所望です！

「亜里砂は…本当にそれでよかったのか。その時、池澤に未練は無かったのか…？」

大也の問いに、亜里砂は目を伏せた。

「結婚式まで挙げておいてこんなことを言うのはアレなのですが…私は、そんな裏切りを受けてまで池澤に未練を持つほど…元々彼のことを好きではなかったのかもしれません…。
あの時、病室で…若様に偉そうなことを言う資格なんて、私には全くありませんでした！ごめんなさい！
病める時も健やかなる時も…と…神様の前で愛を誓っておいて…その舌の根も乾かぬうちに…そんなことになって…。
薄情と言われてもしょうがないと思いますが…その時の私には、池澤への未練なんて、本当にどこにもありませんでした。
逆に、なぜ自分がこんなにも気持ちの無い男と結婚までしようと思ったのかと不思議でなりませんでした。
池澤の押せ押せの雰囲気に、ただ流されていただけか…マインドコントロールでもされていたか…としか思えません。
だって！自分の子を妊娠しているって言ってる女の子を、普通に殴ろうとする男ですよ！
それに…私には…七つ下の双子の弟妹がいるんです…」

「は⁉︎それ関係あるか？」