急募！ベリーの若様が花嫁を御所望です！

父が外交官だった亜里砂は、幼い頃から高校まで国内外での転校がとても多かったため、元々場の空気を読むのがうまく、人を素早く観察してそれに合わせるのも得意だった。
7つ齢の離れた双子の弟妹がいるので、人の世話を焼くのにも慣れているし、苦にならない。

お客様に出会いの場を提供し、影となって場の状況を見守り、必要があれば会話が盛り上がるようにさりげなくフォローし、意中のお相手と話すことができない方には、そっと的確なアドバイスを送る。

結婚への夢や憧れは全く持てない亜里砂だったが、美幸に強引に誘われたこの職は、天職と言って良いほど、亜里砂にぴったり合っていた。