急募！ベリーの若様が花嫁を御所望です！

「はぁ〜」

男が大きな溜息をついた。

「馬鹿面を晒してないで…本当に急ぎで頼む。
俺の一分が、いったいいくらすると思ってるんだ…。もう一度言う。俺に今すぐ、なんでもいいから…嫁を一人用意しろ」

(なんでもいいから⁉︎…って…やっぱり聞き間違いじゃなかった！馬鹿面⁉︎いったい何なのよ！この横柄な態度の男は！いくらSSSでも冗談じゃない！)

亜里砂はそんな内心を押し隠し、口元にだけいつもの仕事用の微笑みを浮かべて言う。

「…『嫁』をお一人ですね？承知いたしました…。
ではこちらのＱＲコードから弊社のホームページに入り、入会規約をよくお読みいただいた上で、弊社のサービスに御入会下さい。
御入会されましたら、次に表示されますインタビューシートに出来るだけ細かくご入力いただき、お客様が全て入力を終えられましたら、インタビューシートに基づき、こちらでマッチングを開始いたします。
本来なら…細かいところまでお相手を精査するために、1対1のお見合いの場合、最低でもご紹介までに2日はお時間をいただくことになっております。
ですが、お客様は…今すぐにとご希望されていらっしゃいますので…」