急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
最近は忙し過ぎて、女を抱く暇もあまり無いが、十代、二十代のヤリたい盛りは過ぎたし…亜里砂にも言った通り、体だけの付き合いでいいと割り切っている女は、まだ周囲に何人もいる。
女に不自由したことが無さすぎて、一人の女に執着した事も無いため、今更女の口説き方なんて、まるでわからないのだ。

「会社を一つ手に入れるのと同じじゃないのか?
相手に自分に買収される事…お前の場合は自分と結婚する事…によって生じるメリットを並べ立てて…と…。あれ?それがさっき上手くいかなかったんだっけ…?」

湊が言うが…大也と同様、この男もこれまで黙っていても女の方から寄ってくる人生を送っていたので、女を口説いた事などない。

二人揃って途方に暮れたように金持を見た。

「お前ら二人ともポンコツかっ⁉︎その歳になって女の口説き方も知らんのか⁉︎情けない!」

金持が手で目を覆う。

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