この声で、キミに「好き」と伝えたい。【編集中】
今は、ちっとも楽しくなんかない。


…なぜなら。


「おや、千歌?眉間にシワなんか寄せていたら、せっかくのかわいい顔が台無しだよ?」


キザなセリフを吐きながらやってきたのは、…“アイツ”。


爽やかな香水の匂いをまとわせ、長い前髪をかき上げながら、あたしの向かいの席に座った。


向かいと言っても、この横に長いテーブルではかなりの距離がある。

だけど、“アイツ”の顔が正面に見えるだけで、ため息が出る。
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