過保護な君の言うとおり
エゴに満ちた世界



気まぐれで、とても口の悪い美少女のことは校内では非常に有名な話だった。



かといって嫌われている訳ではなく、近寄りがたい野良猫のような距離感。



 僕がその女の子と関わることになるのは偶然に過ぎなかったが、それ以上に興味が湧いたのは必然だったのだろう。



 宮代 玲という名の女の子には、人を惹きつける不思議な魅力がある。



僕もその魅力に惹き付けられた一人に過ぎない。



 宮代玲の口の悪さは興味だけで湧いてくる輩を牽制する為のもので、自分を守るすべなのかもしれないと思う。



世界を嫌って、滅入って、腹が立って


宮代玲はいつも何かに怒って悲しんでいるような気がしてならなかった。



僕はそんな君のことが、気になって仕方がない。


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