過保護な君の言うとおり





「新手の嫌がらせかな……」



僕は愛しい恋人が同じ布団にいるというのに何もできずにいる。



いわゆる生殺しの状態だった。





一緒に寝たいなんてずいぶん積極的な誘いだと思ったが、こんなにも下心のない誘いに僕が手出しできるはずがなかった。





 玲ちゃんの足はとても冷えていて冷たかった。


溶けかけの氷のような冷たさで、手も同じくらいの温度だ。



僕はさっさと眠ってしまった彼女を抱き寄せて、できるだけ早く寝てしまおうと努めた。





が、寝られるはずがなかった。




何時間経っただろうか、すやすやと眠っている恋人を見守る僕の目はギンギンに冴えていた。


全く、眠れるはずがなかった。





 玲ちゃんが「うーーん」と唸ってぼんやりと目を覚ました。


6時頃だろうか外はまだ暗かった。



ギンギンの目で見つめていると知られると嫌だったので、目を閉じた。



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