過保護な君の言うとおり

優しさにも理由がいる






「これ、宮代さんが休んでた時のプリントです。よければノートの見せますけど」



机に伏せっていた私に声をかけたのは、委員長だった。



「悪いな、助かる。ノートはまた今度でいい」


 そう言って、私が受け取る。



「委員ちょー。これ出し忘れてたから、代わりに持って行っといてよ〜」


遠くから委員長を呼ぶ声がした。

一瞬、委員長の肩が跳ね、悔しそうに眉を歪めた。


「……はい、今行きますね!」


それなのに向こうには喜んで承った、みたいな表情で返事をする。


なんだこの気持ち悪い反応は。



「いいように使われてんだ。委員長」


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