過保護な君の言うとおり
「佐久間くん」
ふと後ろから声をかけられた。
峰さんがほらほら、と受付の方を指さしていた。
「当番の紙、先生が持ってきてくれたみたいだから、見に行こう」
「うん。……玲ちゃんも見に行こう」
「そうだな」
一枚の紙の周りを取り囲んでいるせいで僕達は蚊帳の外で、人がはけるのを待っていた。
当番は日によってペアが変わる、僕と玲ちゃんは意外と一緒の当番になる日が多かった。
一番近い日で来週の火曜日だった。
僕はとても嬉しい。けど、玲ちゃんはどう思ってるのかな、嬉しいと思ってくれてるかな。
玲ちゃんの綺麗な横顔を盗み見るけれど、まあ、その様子だと十中八九なんとも思ってないんだろうな。