君のこと、欲しくない
別に謝らなくてもよかった相手だけど、言われたことを破っちゃうのは少し、少しだけこころが痛い。
ほんとにほんとにちょっとだけなの。
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「うわぁ、すっごいお洒落ぇ…」
「ほんとだね…素敵」
学校の最寄り駅の近くのカフェ。そんなに遠くないけど電車通学でもなければあまり来ることはないから今日来れてよかった。
噂のとおりすごく今どきのお洒落な白と木目、差し色に黒というシンプルな店内だけどこんなお店がだいすきなわたしにとっては天国である。
「何頼む?やっぱりケーキセットかなぁ…パンケーキもおいしそうだよね…迷う」
ももはちゃん結構優柔不断なのでもう少し決めるのには時間がかかりそうだ。
「わたしはケーキセットにする。ショーケースに入ってたケーキ気になってたんだよね」
すごくかわいい見た目のタルト。
タルトは元々すきだから入った時からこれにしよって決めてたんだよね。
「…っよし!パンケーキにする、ここのふわふわみたいだし」
たしかに近くの席の人がパンケーキを食べている。3段もあって食べ応えもありそう。
「じゃあ注文するね」