5年越しでも俺の気持ちは変わらない
あれはどう見ても俺に対する嫉妬だった。
そしてそれが意味するのは、桃ちゃんを好きだということ。
まあ桃ちゃんは全く気づいてない感じだったけど。
「さっきの僕たちを見る目ですぐにわかったよ」
そう言うと如月は一瞬目線が下がったあと、意を決したように口を開いた。
「…あぁ、好きだよ…
それを聞いてなんになるんだ?」
たしかにそうなるよな。
でも俺からしたらすごく重要なことなんだよね。
「俺も桃ちゃんのことが好きなんだ」
「……は?」
それは今までと比にならないぐらい低い声だった。
明らかに機嫌を損ねた。
まあそりゃそうだよな、
「如月が桃ちゃんの幼なじみだってさっき聞いた
それで正直焦ったんだよ」
焦ったのは事実だ。
桃ちゃんにも想いを伝えて、これからもっと親しくなりたいと思ってた。
そんな時に幼なじみの登場とか…
まじで笑えねぇよ…。