北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
脱力した腰を抱えられて膝が離れると、累が脚のあいだに割り込んできた。
「や、ぁ」
数往復で体温も皮膚感覚もとろとろに同化して、刺激だけがつのってゆく。
それに伴って累の呼吸も動きも大きくなる。
「あ、んんっ」
先に頂点から滑り落ちた凛乃は、ぼんやりする頭のすみっこの端のほうから聞こえる現実的なアドバイスに、うっすら目を開けた。
小刻みに揺れる視界に酔いながら、かろうじて訴える。
「こぼれちゃう、から、なかで」
少し動きをゆるめた累が、両手で凛乃の腰をつかみ、骨盤を前に倒すように引き上げる。
「ン」
凛乃が冷蔵庫の扉に爪を立てた上に、累が手を重ねた。
つながっている部分とおなじ激しさが、からめた指にこもる。
「や、ぁ」
数往復で体温も皮膚感覚もとろとろに同化して、刺激だけがつのってゆく。
それに伴って累の呼吸も動きも大きくなる。
「あ、んんっ」
先に頂点から滑り落ちた凛乃は、ぼんやりする頭のすみっこの端のほうから聞こえる現実的なアドバイスに、うっすら目を開けた。
小刻みに揺れる視界に酔いながら、かろうじて訴える。
「こぼれちゃう、から、なかで」
少し動きをゆるめた累が、両手で凛乃の腰をつかみ、骨盤を前に倒すように引き上げる。
「ン」
凛乃が冷蔵庫の扉に爪を立てた上に、累が手を重ねた。
つながっている部分とおなじ激しさが、からめた指にこもる。