北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
すると累はコタツ布団をひっぱって、ふたりの重なる腰をふわりと覆った。
たしかにギリギリ見えなくはなったけれど、その中では瞬く間に恥ずかしげもなく肌がさらされた。
こぼれそうな声と格闘すればするほど、どうしても身体が熱くなる。
口を両手で押さえても漏れるただならない声を聞きつけたら、つるにこは、きっと見に来てしまう。
目が合いそうで、キッチンのほうを見ることも目を開けることもできない。
凛乃は累に向き直った。
その首に腕をまわして、ぐっと引き寄せる。
キスをしているあいだなら、声が出ない。
なのに累は、凛乃の息が切れると口唇を離れた。パジャマのボタンを胸近くの1つだけはずして、中を甘嚙みする。
コタツからはみだす突っぱる爪先やのけぞる半身が、肌寒いような火照るような、こんがらがったままで、凛乃は最後の声を飲みこんだ。
たしかにギリギリ見えなくはなったけれど、その中では瞬く間に恥ずかしげもなく肌がさらされた。
こぼれそうな声と格闘すればするほど、どうしても身体が熱くなる。
口を両手で押さえても漏れるただならない声を聞きつけたら、つるにこは、きっと見に来てしまう。
目が合いそうで、キッチンのほうを見ることも目を開けることもできない。
凛乃は累に向き直った。
その首に腕をまわして、ぐっと引き寄せる。
キスをしているあいだなら、声が出ない。
なのに累は、凛乃の息が切れると口唇を離れた。パジャマのボタンを胸近くの1つだけはずして、中を甘嚙みする。
コタツからはみだす突っぱる爪先やのけぞる半身が、肌寒いような火照るような、こんがらがったままで、凛乃は最後の声を飲みこんだ。