北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
「お察しのことと思いますが、今日はお誕生日なので。ブールドネージュとアイスの特製パフェです!」
差し出されたロックグラスには、スプーンで薄くすくってバラみたいに重ねたチョコレートアイス、その周辺に真っ白なブールドネージュと、真っ赤なフランボワーズが交互に並んでいた。
「あ、うん」
パフェの半分ほどもある3と0のナンバーキャンドルの主張に、ちょっとほっとして間抜けなリアクションをしてしまった。
「せっかくだから」
止める間もなくキャンドルに火を点けた凛乃が、すかさずスマートフォンを累に向ける。
「今日は明るい笑顔の日でハッピーサンシャインデーだそうですよ。笑ってー」
「初耳。夏休みが終わる直前ってイメージしかない」
累がカメラのレンズを手で覆い隠すと、凛乃はすぐに「ダメかー」肩を落としてスマートフォンをこたつテーブルに伏せた。
「では、改めて。お誕生日おめでとうございます!」
差し出されたロックグラスには、スプーンで薄くすくってバラみたいに重ねたチョコレートアイス、その周辺に真っ白なブールドネージュと、真っ赤なフランボワーズが交互に並んでいた。
「あ、うん」
パフェの半分ほどもある3と0のナンバーキャンドルの主張に、ちょっとほっとして間抜けなリアクションをしてしまった。
「せっかくだから」
止める間もなくキャンドルに火を点けた凛乃が、すかさずスマートフォンを累に向ける。
「今日は明るい笑顔の日でハッピーサンシャインデーだそうですよ。笑ってー」
「初耳。夏休みが終わる直前ってイメージしかない」
累がカメラのレンズを手で覆い隠すと、凛乃はすぐに「ダメかー」肩を落としてスマートフォンをこたつテーブルに伏せた。
「では、改めて。お誕生日おめでとうございます!」