北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
「飲む?」
「うん」
思いのほか喉が渇いていた。半分ほど一気に飲み干したところで一息つくと、凛乃がペットボトルを引き取ってフタを閉めてくれた。
「あと2ヵ月、乗り切ってほしいね。もし残りずっと入院とかになったら、瀬戸さん寂しくて、しぼんじゃいそう」
「最悪骨折かと思った。サスケは悲壮感出しすぎ」
「タクシー呼ぶ発想も出なかったんだね」
「おれだけだったら、つられて慌ててたかもしれない」
行きの車の中、凛乃が妙子や佐佑を冷静に励まし続けてくれて、累は全員を運ぶことに集中できた。
のんびり走れる帰路の15分、そのありがたみをしみじみと感じる。
「うん」
思いのほか喉が渇いていた。半分ほど一気に飲み干したところで一息つくと、凛乃がペットボトルを引き取ってフタを閉めてくれた。
「あと2ヵ月、乗り切ってほしいね。もし残りずっと入院とかになったら、瀬戸さん寂しくて、しぼんじゃいそう」
「最悪骨折かと思った。サスケは悲壮感出しすぎ」
「タクシー呼ぶ発想も出なかったんだね」
「おれだけだったら、つられて慌ててたかもしれない」
行きの車の中、凛乃が妙子や佐佑を冷静に励まし続けてくれて、累は全員を運ぶことに集中できた。
のんびり走れる帰路の15分、そのありがたみをしみじみと感じる。