独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
「なんだと?」

義則は真っ赤な顔で須和を睨みつける。

「まぁ、シンガポールに飛ばしてくれたのは感謝してるよ。
葵に見られないで堂々とあんたたちを消すことができるから」

須和は微笑んで義則を見る。

「あんたが会長から退いてくれるというのなら、全力で手を貸すよ。
会社も今まで通り、ちゃんと運営するからさ」

「クソッ……」


義則が怒り任せに拳を打ち付けるの姿を、須和はぼんやりと眺める。

(……とはいえ、全ての決着がつくにはまだ時間がかかる。
一つのミスが命取りになるから、慎重に事を進めていかなければ……)
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