エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
 ご無沙汰だと言っていたわりに貴利くんは始まってから終わるまでずっと手加減なかった。いや、ご無沙汰だったからこそその反動で張り切っちゃったのかな。

 ……なんて、先ほどまでの情事を思い出したら恥ずかしくなって、顔がポッと火照り出す。


「それなら、さっきの言葉の続きを話してくれ」

「やだ」


 もう一度するのも嫌。でも、恥ずかしくて貴利くんを好きになった理由を言うのも嫌。どっちも嫌だ。


「そうか。それなら……」


 後ろから低い声の囁きが聞こえると、私の身体を抱き締めてる腕に力がこもった。そのまま貴利くんが覆い被さろうとしてくるので、私は全力で彼を拒む。


「やだやだ。もう無理だって。今度こそ本当に倒れちゃうからね私」


 さっきも途中で意識を飛ばしてしまった。かけるともこんなことはなかったのに。

 強引なわけではないけど、貴利くんは少し激し過ぎる。久しぶりだからなのは理解するけど、もう少し加減してほしい。いや、加減してくれたとしても続けては無理。私の身体が壊れそうだ。

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