エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
「あのね、今度のクリスマスお話会のことなんだけど。頼んでいた読み聞かせボランティアさんが急きょ来られなくなったみたいでさっき連絡があったの」
「そうなんですか⁉ でもどうしてまた突然」
港町図書館では週に三回、職員が児童書コーナーの一角で乳幼児向けに絵本や紙芝居などの読み聞かせを行っている。
けれど、クリスマスお話会のように季節の催しに合わせて開催する読み聞かせイベントは、建物の三階にあるホールに、たくさんの人を集めて大きく開催している。そのため、職員だけでなく地域で活動しているボランティアさんの力を借りて、人形劇や大型の紙芝居などを使っての読み聞かせも行っていた。
二週間後の土曜日に開かれるクリスマスお話会も職員とボランティアさんが交互に読み聞かせを行う予定でいたけれど、どうやら都合が悪くなってしまったらしい。
そのイベントの企画を担当しているのが、児童書を担当している私と小谷さんなのでふたりで頭を悩ませてしまう。