エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
「怒っているわけじゃないんだ。それなら声掛けてもいいかな」
「えっ、なんでですか?」
そう質問して気が付いた。そういえば、小谷さんは貴利くんのことを気に入ってしまったんだっけ。
「連絡先聞こうかな。教えてくれると思う?」
「どうでしょう。たぶん教えないと思いますよ」
お堅い性格の貴利くんのことを考えると、ほぼ初対面の女性に自分の連絡先を教えるとは思えない。というよりも、私が教えてほしくない。
初めて小谷さんに貴利くんとの関係を話したときはまだただの知り合いだったけど、今は彼氏と彼女という関係になっている。そのことを小谷さんに話そうか迷ったものの、今は仕事中でもあるしまた今度にすることにした。
「えー、でも気になる。知りたい。話してみたい。あっ、そうだ! あの人もチキンパーティー呼ぼうよ。沢木さんの知り合いなんでしょ?」
「えっ、それはちょっと……」
誘っても絶対に来ないと思う。
「クリスマスはたぶん仕事だと思いますよ」