エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
 それなら俺とこんなところで時間を潰していないで早く彼女のもとへ行けばいい。俺は早く帰って寝たいんだ。


「三雲は元気だな」


 欠伸をかみ殺しながら呟くと、三雲は静かに首を振る。


「いや、俺だって正直ものすごく疲れているけどさ。クリスマスイブも当日も彼女と一緒に過ごせなかったから。たぶん寂しい思いさせてると思って。今日は何としてでも会いたいんだよね」


 優しい表情でそう答える三雲に俺は少しだけ驚いてしまった。

 女をとっかえひっかえして遊んでいたような女癖の悪い男のセリフとは思えない。どうやら今の彼女の存在が三雲の性格を良い方にすっかり変えてしまったらしい。そんな三雲に感心していると、「郡司は?」と尋ねられた。


「確かお前も俺と同じでイブも仕事で、クリスマスも当直だっただろ。千菜ちゃん寂しがってないか」

「いや、千菜ならたぶん大丈夫だ」


 そう答えつつ、思い出すのは数週間前の千菜との会話。

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