エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望～独占欲全開で娶られました～
　クリスマスに一緒に過ごせないと話したときの千菜は少し落ち込んでいるように見えた。申し訳ない気持ちになったが仕事だから仕方がない。もともとそれほどクリスマスを重要視していない俺はそう割り切ることができるが、千菜はどうだったのだろう。

　俺と過ごせなくて寂しい思いをしているのだろうか……。

　そんな風に千菜のことが気になってはいたものの、おとといのクリスマスイブも昨日の当日も仕事に集中していたせいで俺はクリスマスのことがすっかり頭から抜けていた。
　
　その存在を思い出したのはついさっき。

　仕事を終えてスマートフォンを開くと、千菜から写真が送られてきていることに気が付いた。それを見る限りでは、どうやら俺と一緒じゃなくても千菜なりに楽しいクリスマスを過ごしたらしい。


「千菜は、昨日のクリスマスは同僚とふたりでチキンパーティーをしたそうだ」

「チキンパーティー？」


　三雲が首を傾げるので、俺はジャケットのポケットからスマートフォンを取り出すと千菜から送られてきた写真を三雲に見せる。

　すると、覗き込んだ三雲の表情が驚きに変わった。

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