エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
 私の両手はいつの間にか貴利くんの背中にまわりぎゅっと服を掴んでいる。そうしていないと力が抜けてしまいそうなほどの激しいキスだった。

 唇が離れると私はそっと視線を上げて貴利くんを見つめた。彼もまたまっすぐに私を見つめている。


「しばらく千菜に触れられなくなる。今日は思い切り抱いていいか?」


 熱を帯びた視線でそう問いかける貴利くんに私は静かに頷いた。

 瞬間、身体を持ち上げられると広々としたダブルベッドの上に仰向けに寝かせられる。すぐに貴利くんが覆い被さると、再びさきほどのようなキスが始まった。

 貴利くんの手が私の服の中へと滑り込み、荒々しいキスとは反対に優しく肌を撫でていく。激しいキスと優しい愛撫に私はそっと目を閉じた。


 ――……


 それからどのくらい続いたのだろう。

 気が付くと明るかった空がほんのりと暗くなり始めていた。

 シーツにくるまりながらぼんやりと窓の外を見つめていると、薄暗かった室内にパッと明かりが灯る。その眩しさに私は一瞬目を閉じた。

 先にベッドを抜け出た貴利くんが照明のスイッチを入れたらしい。

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