エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~

「千菜。大丈夫か?」


 再びベッドに戻ってきた貴利くんが、ぐったりと横たわる私を労わるようにゆっくりと頭を撫でる。


「すまん。激しくし過ぎた」


 申し訳なさそうに呟く貴利くんの顔を、私はじっと見つめ返す。

 初めて貴利くんとしたときから思っていたけど、この人は加減というものを知らない。いつも全力でくるから、終わったあとの私の身体は悲鳴をあげる。

 今もまだ力が抜けていて、この調子だとしばらく動けそうにない。それに比べて貴利くんはなんだかとてもすっきりと調子が良さそうで少しムッとする。


「今、何時?」


 さきほどの行為で少し枯れてしまった声で尋ねれば、貴利くんの視線が時計へと向かう。


「十八時だ」

「十八時……」


 チェックインを済ませてこの部屋に来たのが十六時過ぎ頃だったから、それから約二時間もベッドで過ごしてしまったことになる。どうりで身体が辛いわけだ……。

 このあとのディナーは十九時から。ホテルのフレンチレストランでコースメニューをいただくことになっている。

 それまであと一時間。私はのっそりとベッドから抜け出ると身体にシーツを巻き付けたまま部屋を移動して、シャワーを浴びるためバスルームへと向かう。

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