エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望～独占欲全開で娶られました～

　触れるだけの優しいキスのあとで突然、私の身体がふわっと浮いた。

　貴利くんの腕が私の膝裏に回り、もう片方の腕でしっかりと腰を抱かれて横抱きにされている。どうやらお姫様抱っこというものをされているらしい。

　私を軽々と持ち上げてしまった貴利くんの首に私はそっと自分の両腕を回した。

　窓の向こうには美しくライトアップされた大観覧車が、みなとみらいの夜景の中でキラキラと輝いている。その光が、視線を絡ませて見つめ合う私たちをそっと照らし出す。


「千菜。愛してる」

「私も」


　愛してる。

　離れていてもずっと――



　夜はまだこれから。


　今夜はゆっくりと愛を伝え合おう。


　私たちはどちらからともなく顔を近づけるとそっと唇を重ねた。