エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
大事な人を救いたい
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港町図書館に救急車が到着した頃、春子さんの意識はだんだんと遠くなり、次第に悪化しているように見えた。
私たちにはいったい何が起こったのかわからないまま、春子さんは救急車で運ばれていった。
付き添いとして図書館の責任者である副館長と、倒れてしまった春子さんの対応をしていた医者の貴利くんが同乗した。
そのあと図書館はしばらく騒然としていたが、次第に落ち着きを取り戻していき、その頃には私もだいぶ冷静になっていた。
春子さんは大丈夫だろうか……。
そんな心配を募らせながらその日の業務は終えた。
翌日、出勤すると朝礼で副館長から春子さんについての報告があった。
春子さんは、貴利くんの勤務先である港町総合病院へと運ばれたそうだ。検査の結果、軽い脳梗塞を起こしていたらしい。
すぐに緊急の治療が行われて、今は命に別状もなく入院をしている。ひとまず安心だ。