別れたはずの御曹司は、ママとベビーを一途に愛して離さない
駐車場に車を停めて玄関に向かうと、両親が出迎えてくれた。湊斗の姿が見えない。どうやらぐずりながら眠ってしまったらしい。
「ご挨拶が遅くなってしまい申し訳ありません。凛子さんとお付き合いさせていただいている如月渚と言います」
「立ち話もあれだからまず中に入りなさい」
「はい。失礼します」
父はいつもと変わらない穏やかな口調で中へと招き入れた。両親と向かい合う形で席に着く。ピリッとした空気感を打破しようと母がひとまずご飯を食べようと言い出し、皿の上におかずをいくつか取り、それを渚さんの前へと差し出した。
会釈をしながらそれを受け取り、箸を手に取った。一口、二口と口に運びながら、ちらちらと父の方を見ている。話すタイミングを計っているようだ。
「今日はおふたりにお願いがあり来ました」
と、父がお茶を飲もうと箸を置いたタイミングで、渚さんが意を決したように話を切り出した。
「お願いとはなんだね?」
ついにこのときが来たのだと心音が一気に高鳴った。
「ご挨拶が遅くなってしまい申し訳ありません。凛子さんとお付き合いさせていただいている如月渚と言います」
「立ち話もあれだからまず中に入りなさい」
「はい。失礼します」
父はいつもと変わらない穏やかな口調で中へと招き入れた。両親と向かい合う形で席に着く。ピリッとした空気感を打破しようと母がひとまずご飯を食べようと言い出し、皿の上におかずをいくつか取り、それを渚さんの前へと差し出した。
会釈をしながらそれを受け取り、箸を手に取った。一口、二口と口に運びながら、ちらちらと父の方を見ている。話すタイミングを計っているようだ。
「今日はおふたりにお願いがあり来ました」
と、父がお茶を飲もうと箸を置いたタイミングで、渚さんが意を決したように話を切り出した。
「お願いとはなんだね?」
ついにこのときが来たのだと心音が一気に高鳴った。