別れたはずの御曹司は、ママとベビーを一途に愛して離さない
それから二週間が過ぎた。渚さんを紹介すると言ったものの、あれから連絡を取っていないのに都合よく仕事関係の話で個人的に連絡をするのは気が引けて、美紅には法律事務所を通して渚さん指名で法律相談に行くという形を取ってもらったのだが。
「なんで私も一緒なの? 事務所を紹介するとは言ったけれど一緒に相談に行くとは言ってない。そもそも旦那と行くって……」
「それが急にオペが入って来られなくなったから。ひとりで行くのはなんだか緊張するから。凛子休みなんだから付き合って」
美紅の旦那はこの街の総合病院で外科医として働いている。実は私の父も私が小学校を上がるまではその病院で外科医として働いていた。私が中学に上がった頃、開業医となり総合病院を退職した経緯がある。
だから緊急でオペが入ることも外科医の多忙さも父を見てきて私も知っているが、まさかよりにもよってこんな日にオペが入るとはツイていない。
渚さんのことを嫌いだとかそういうわけではない。だが連絡をし損ねてしまったから、直接会うのは正直気まずいという想いがある。でも、どうやら再会は避けられそうにはないらしい。
「なんで私も一緒なの? 事務所を紹介するとは言ったけれど一緒に相談に行くとは言ってない。そもそも旦那と行くって……」
「それが急にオペが入って来られなくなったから。ひとりで行くのはなんだか緊張するから。凛子休みなんだから付き合って」
美紅の旦那はこの街の総合病院で外科医として働いている。実は私の父も私が小学校を上がるまではその病院で外科医として働いていた。私が中学に上がった頃、開業医となり総合病院を退職した経緯がある。
だから緊急でオペが入ることも外科医の多忙さも父を見てきて私も知っているが、まさかよりにもよってこんな日にオペが入るとはツイていない。
渚さんのことを嫌いだとかそういうわけではない。だが連絡をし損ねてしまったから、直接会うのは正直気まずいという想いがある。でも、どうやら再会は避けられそうにはないらしい。