別れたはずの御曹司は、ママとベビーを一途に愛して離さない
「それはヤバいでしょ。このままだと凛子を溺愛する凛子パパが見合い話をもってきて、強制的に結婚をさせられちゃうんじゃない?」
「最近その話をちょうど持ち掛けられたところだよ。スルーしてるけど、また騒がれるのが嫌で実家に顔を出していないの」
美紅は鋭い。うちのお家事情はお見通しだ。
「やっぱり。それならなおさら如月さんと仲良くなった方がいいじゃない。凛子だって嫌な気はしないでしょう? あんな優良物件の男性なかなかいないと思うけど」
「うーん。そうかなぁ」
「ほらほら! 連絡を取るきっかけができたんだから〝今日はありがとうございました〟とか言ってメールでもいれなさいよ」
美紅に促されて携帯を手に取り、お礼のメールを入れた。美紅がそれから如月さんからの返事をまだかまだかと落ち着かない状態で待つから、私も変に意識してしまい携帯ばかり気にしていた。
結局、美紅とお茶をしている間に如月さんから返信は来なかった。そりゃそうだ。仕事中なのだから当然のことだ。
そもそもずっと連絡をしないでいたのは私の方なのだから。無視されても仕方がないとも思っていた。
自宅に戻りお風呂を済ませてストレッチを始めた頃、机の上に置いてあった携帯が震えてすぐに相手を確認した。そこには如月さんからのメッセージが表示されていて、少しだけ胸の高鳴りを感じる。
丁寧な言葉で今日のことについて綴られていて、如月さんの人柄が感じられた。文章の最後は〝また一緒にご飯に行きましょう〟と締められていたが、それは単なる社交辞令だろう。
と思っていたのに──。
「最近その話をちょうど持ち掛けられたところだよ。スルーしてるけど、また騒がれるのが嫌で実家に顔を出していないの」
美紅は鋭い。うちのお家事情はお見通しだ。
「やっぱり。それならなおさら如月さんと仲良くなった方がいいじゃない。凛子だって嫌な気はしないでしょう? あんな優良物件の男性なかなかいないと思うけど」
「うーん。そうかなぁ」
「ほらほら! 連絡を取るきっかけができたんだから〝今日はありがとうございました〟とか言ってメールでもいれなさいよ」
美紅に促されて携帯を手に取り、お礼のメールを入れた。美紅がそれから如月さんからの返事をまだかまだかと落ち着かない状態で待つから、私も変に意識してしまい携帯ばかり気にしていた。
結局、美紅とお茶をしている間に如月さんから返信は来なかった。そりゃそうだ。仕事中なのだから当然のことだ。
そもそもずっと連絡をしないでいたのは私の方なのだから。無視されても仕方がないとも思っていた。
自宅に戻りお風呂を済ませてストレッチを始めた頃、机の上に置いてあった携帯が震えてすぐに相手を確認した。そこには如月さんからのメッセージが表示されていて、少しだけ胸の高鳴りを感じる。
丁寧な言葉で今日のことについて綴られていて、如月さんの人柄が感じられた。文章の最後は〝また一緒にご飯に行きましょう〟と締められていたが、それは単なる社交辞令だろう。
と思っていたのに──。