死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


ガシャン!


私の目の前を、机が飛んでいった。


机は真っ直ぐに死り神に当たると、そのまま死り神が倒れ込む。


「気をつけろ!」


祐希が投げたんだ。


「めぇえええええん!」


すかさず圭子が、死り神の頭に傘を振り下ろした。


けれど、死り神が腕で防ぐ。


「だめっ、やっぱり傘じゃ!」


それでも圭子は、何発も傘の先をたたき込む。


その後ろから祐希が、高々と持ち上げた椅子を死り神に__。


「ぐあっ!」


祐希が後ろにひっくり返った。


「祐くん!?」


「来るな!」


大きな声で祐希が叫ぶ。


立ち上がった死り神の持つ鎌の刃先からは、血が滴り落ちている。


祐希が斬られたんだ…。


「きぇえええええー!」


思わず耳を塞ぎたくなるような圭子の雄叫びが響き、傘が死り神の腕を強打した。


鎌を落とした!


それでも圭子に向かっていく死り神。


「クソが!」


床に這っていた祐希が、死り神の足にしがみつく。


ハッ!?と自分の足元を見下ろした死り神に、一瞬だけ隙ができる。


それを圭子は見逃さなかった。


「つきぃいいいいいーっ!」


圭子が一歩、前に踏み出す。



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