死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


「ぐふっ!」


苦しげな呻き声が聞こえ、死り神が細かく痙攣しだした。


圭子がそのまま傘を押し出すと、死り神はその場に崩れ落ちる。


「あーあ、また殺しちゃったー!」


「ちょっと、愛海!」


「だってホントのことじゃーん!」


私の非難にも、愛海は動じることはない。


それどころか喜んでいるように見えた。


「やったか?」


祐希が膝をついて、傘が突き刺さったまま倒れている死り神を確認する。


私も恐る恐る近づくと__ローブが真っ赤に染まっているのが見えた。


ぴくりとも動かない。


やっぱり死り神は人間で、殺すことができるんだ。


「圭子?」


ぼんやりと立ち尽くしている圭子は、瞬きもせずに死り神を見下ろしている。


「圭子、大丈夫?」


「大丈夫なわけないじゃん!人殺しなんだからさ」


「愛海!」


「あっ、ごめーん!死り神殺しだった!」


全く悪びれることなく、舌を出す。


ああやって、圭子を攻撃しているんだ。


「気にするな。こうしなかったら、お前が殺されてたんだ」


祐希の言葉に「そうだよ!圭子は悪くない!」と私も声を掛けて励ます。


そこで初めて圭子が口を開いた。


「誰か…確認して」


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