死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


死り神の正体を暴く。


前回は、同じクラスの莉新まことだった。


もしかしたら、またクラスメイトの可能性がある。


だから圭子は、真っ青な顔をしているんだ。


自分が知っている誰かを殺してしまったかもしれないからと__。


「仮面を取るぞ?」


そう言いながら、祐希が死り神の仮面を取り外した。


仮面の下に隠された顔が明らかになる。


それは、私たちが良く知っている人物だった。


「戸田__くん?」


呆然と呟く。


「うそっ、マジ!?」


さすがの愛海も驚いている。


戸田信二(しんじ)は、クラスのお調子者でいつも下らない冗談を言っては皆んなを和ませていた。


クラスのムードメーカーだ。


いや、ムードメーカーだった…。


「そんなっ…」


悲痛な声を上げたのは、圭子だ。


「私が…戸田を殺したの?」


「殺さなかったら殺されてたんだ!自分を責めるのはやめろ!」


戸田の顔に仮面を戻した祐希が、さらに顔色をなくす圭子に進言する。


「そ、そうだよ!仕方ないことなんだよ」


「でも、現実の世界に戻ったら…戸田は死ぬ」


「それは…」


私は返す言葉を失う。


ここで起きたことは現実世界でも起きる。


だから、戸田は死ぬんだ。


もう1度、苦しんで。



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