死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
雨が降っていた。
とても激しく降っていた。
圭子のお葬式に参列していた私は、ぼんやりと雨音を聞いていた。
昨日まで、生きていた圭子。
1週間前まで、真剣に剣道に打ち込んでいた圭子。
1年前まで、まさかこんな日が来るなんて圭子だけじゃなく、誰も思っていなかった。
あの『死りとりゲーム』さえ始めなければ__。
「ちょっと、待ってよ!」
葬儀が終わると、いくつもの傘が帰路につく。
その中でも、足早に去っていくカラフルな傘を追いかけた。
「待ちなさいよ!」
腕をグイっと掴み、引き寄せる。
「なんか用?」
素っ気ない言葉が返ってきた。
「なんか用って…それだけ?言うことそれだけなの?」
「他になんかある?泣けばいいとか?」
愛海の表情からは、なにも読み取れない。
ただ、悲しんでいないことだけは分かった。
圭子の突然死を受け、学校は完全に休校となる。
だからどうしても話しておく必要があったんだ。
「圭子が死んだのは、愛海のせいだから」
「それならそれでいいじゃん」
「えっ?」
「別に言い訳もしないし」
そう答える愛海は、どこか投げやりだった。