死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


「でもな、俺だってバカじゃない」


そう言いながら、祐希が学ランを脱ぐ。


「できることなら殺したくないし、無駄な体力も使いたくない」


「な、なにしてんのよ?」


さすがの愛海も驚いている。


祐希が、シャツも脱いで真っ裸になったからだ。


私はその背中に釘付けだった。


逞しい筋肉に描かれていたのは__。


「龍だ」


昇り竜の入れ墨が刻まれていた。


『クリアです!』


「ちょっと待ってよ!そんなの無くない!?タトゥーなんて反則でしょ!?」


猛烈に抗議する愛海だったけど、アナウンスからはなんの反応もない。


「仕込んだならルール違反じゃん!」


「これは元からあったやつだ。それ以外にも俺は【り】のつくものを3つは見つけてある」


「そ、そんなの嘘よ!」


「信じないならそれでいい。また俺に【り】をくれよ。でももう、お前の【り】責めは通用しない」


シャツを着た祐希が、学ランを私の肩に掛けてくれた。


助かったんだ。


あぁ、良かった。


「大丈夫か?」


ホッとした途端、意識が急に遠のいていく。


「次は【う】のつくものだ。探せるか?」


そ、そうだ。


私もクリアしないと。


【う】ならすぐに見つかるはず。


だから早く探さないと__。


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