死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


「あぁ、あれから死り神が襲ってきた」


少し照れ臭そうに頭をかきながら、祐希が説明する。


「今までのより小柄だったけど、力は強くて苦戦したけど」


「小柄?」


「…それでも、なんとか教室にあった花瓶で頭を殴りつけて倒した」


さすがに顔が強張っている。


「それで正体を確かめようと仮面を──」


「戸田?」


「えっ、なんで知ってるんだ?」


「戸田って声が聞こえてきたから。まさか、本当に戸田くんだったの?でも戸田くんは…」


「それが違うんだ」


「えっ?」


「同じ戸田でも、戸田牧子のほうだ」


「戸田さん?」


「そうだ。死り神は戸田牧子だった」


「それじゃ、戸田さんは…?」


「さっき学校から連絡が入ってきた。いきなり頭から血を流して死んだって」


「そう…」


私は短く言った。


戸田さんとはグループが違うからあまり関わり合いがないけど、ここで悲しむわけにはいかない。


祐希が私のためにしてくれたことなんだ。


「それじゃ、戸田くんと2人で死り神だったの?」


「そうだな」


「でもなんであの2人が?」


「どうして死り神になるのか、その法則が分かった」


< 135 / 206 >

この作品をシェア

pagetop