死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
『それでは死りとりゲームを始めましょう!』
いつものアナウンスを、今日はしっかりと聞くことができた。
教室の異空間に集められた私と祐希、そして愛海。
「熱は下がったか?」
「うん、もう大丈夫」
笑顔で祐希に答える。
あれからすぐ熱は下がった。
なんとしてでも治して、万全の態勢でゲームに臨まないと。
祐希に死り神を殺させるわけにはいかない。
しかも死り神は、同クラの生徒の名前をしりとりの順で選ばれている。
戸田牧子が死んだのだから、次は【こ】から始まる苗字のクラスメイトが選ばれるはずだ。
【こ】から始まるクラスメイトって…?
私が思考は、アナウンスによって遮られた。
「それでは【こ】から始まるものでスタートします!」
偶然にも、しりとりの初めの文字は【こ】だ。
「ねぇ、愛海!」
「そんな怖い顔しないでも分かってるって!もうちゃんとやるから!」
「…ホントに?」
「愛海だって、もうこんなゲーム嫌だし!これクリアすれば退会できるんだから、ちゃんとやる」
「それならいいけど…」
「それにもう【こ】のつくもの見つけたし!」
自信満々に愛海はそう宣言した。