死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


「死ねっ!」


愛海が鎌を死り神に振り下ろす。


ビクン!と体を痙攣させると、すぐに死り神は動かなくなった。


肩で大きく息をし、死り神を見下ろしている愛海に尋ねる。


「どうして、スタンガンを?」


「また襲われたらヤバいじゃん」


「予め仕込んだってこと?」


「しりとりに使うわけじゃないからオッケーでしょ?」


全く悪びれることなく答える。


「じゃ、なんで黒板を選んだの?【ん】がつくことなんか、分かってたよね?」


「うっかりしてただけ」


「うそ!」


「さっきから祐美、何が言いたいわけ?」


「それは…」


「私はしりとりに失敗した。そしたら死り神が襲ってきた。だから殺した。じゃないと私が殺されてたから。今まで祐美たちがしてきたことじゃん」


そう言われたら、返す言葉がない。


確かにそうやって、なんとか逃れてきた。


「私、なにか間違ってる?」


「…でも、愛海は知ってたんじゃ?」


その時、足元がグラつきだした。


ゲームが終わり、現実世界に戻るんだ。


ということは、死り神を殺したことになる。


「愛海は、誰が死り神か知ってたから殺そうと__」


そこで意識が途絶えた。


現実世界に戻ると、すぐに連絡が入ったんだ。


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