死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
次は【ご】から始まるものだ。
普通の流れで行くと、次は確実に【ごりら】だけど?
するといきなり、良一が下唇と顎を突き出し、胸を叩き始めた。
「うほうほ!」
ご丁寧に唸り声まで上げている。
「まさか__違うよね?クオリティが低すぎるんだけど」
またもや私に耳打ちするが、剣道で鍛えられているからか、圭子の地声は大きい。
「うほほほほー!」
さらに動きを大きくし、どうやら【ごりら】の真似をしているようだ。
『認められません』
無情な判定が下る。
「なんだよ、つまんねーの」
そう吐き捨てると、良一は教室の後ろに行きあるものを指さした。
「ゴミ箱ー!」
『クリアです!』
「うっしゃー!」
良一が愛海とハイタッチをしている。
この調子なら、クリアできるんじゃないか?
「はーい次、先生の番!」
愛海が促すが、村井先生は険しい顔のまま動かない。
「先生?次は【こ】のつくものですよー?」
「先生にしりとりをやれっていうのか?」
怒っているのは明らかだった。
生徒の下らないゲームに大人が付き合わされているんだ。
初めから先生なんて誘わなきゃ良かったのに…。