死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「ひょっとしたら、死り神は居ないかも?だって【か】から始まるクラスメイトは居ないから」
私の希望的観測も「それはない」と祐希に却下される。
「どういうルールかは分からないが、そんな生温いことはしない」
「…そうだよね」
これまでのゲームを思い返し、考えが甘いことを痛感した。
きっと死り神はくる。
だからこそ「なんとか【り】のつくものを探そう!」と訴えた。
学校にある【り】のつくものさえ探せば、戦う必要なんてないんだ。
私は、祐希に人殺しをさせたくない。
『制限時間、残り1分です!』
「1分…」
「祐美は心配するな」
やっぱり祐希は、戦う気でいる。
私はどうすることもできずに、その時を迎えた__。
『南田祐希、失格!』
辺りが暗くなる。
「祐くん!」
「動くな!」
「でも!」
「いいからジッとしてろ!」
思わずビクッと体を震わせる。
も、もし祐希が死り神に襲われたのなら、助けないといけない。
祐希がずっと私を守ってくれたように、私も大切なひとのことを命がけで守らないと。
たとえそれが、クラスメイトを殺すことになっても。
息を殺して、明かりが戻るのを待つ__。
パッと明かりが戻った。
そこに、死り神がいた。