死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「先生、次の練習試合も私、助っ人で出るんで」
「本当か!?」
圭子の一言は、効果的面だった。
村井先生は教室の隅に駆け寄り、なにかを掴んだ。
「コードだ!」
『クリアです!』
「ナイス、圭子。この調子でしりとりもお願いね」
私は圭子の肩を軽く叩いた。
次は【ど】で始まるものだ。
「時計!」
圭子がすぐ壁掛けの時計を指差す。
『ど、で始まるものをお願いします』
アナウンスがすぐに棄却する。
「ダメなんだ」と、腕組みをして考え込む圭子。
恐らく、ルールを確認したのだろう。
普通のしりとりなら【ど】で終われば【と】で始まる言葉でもオッケーな場合が多い。
この『しりとりゲーム』はその点、ルールに厳しいのかもしれない。
「ど?」
何度か声にして呟いている。
『ドーナツ』なんてすぐ浮かぶけど、そもそも学校にあるわけがない。
意外と『゛』がつく言葉は苦戦するかも。
そんなことを考えていると突然、圭子が駆け出していった。
「ちょっと、何処いくのよ!?」
愛海の抗議に、圭子が答える。
「学校内ならいいんでしょ!」