死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「やばい!」
祐希が慌て出す。
誰かが見回りにきたらしい。
私たちは急いで教壇の中に隠れた。
大きな祐希だけでも狭いのに、私を抱き抱えるような態勢ですっぽりとおさまる。
ガラガラっと戸が開き、懐中電灯の光が教室を__。
ち、近い!
まだ向かい合っていないからいいけど、すぐ私の後ろに祐希がいる。
吐息が首筋にかかるたびに動きそうになる私を、がっちりホールドしていて…。
少し前まで、祐希のことを避けていたなんて信じられない。
「行ったか?」
「えっ、あっ…うん」
ドギマギしながら答えると、教壇の中から出る。
「危なかったな?」
「…うん」
祐希の顔をまともに見ることができない。
でもそれは、気まずくて視線を交わさなかったあの頃とは違くて、ただ恥ずかしかったから。
辺りが暗くて良かったと胸を撫で下ろしていたんだ。
それなのに__。
「あと1回でクリアだな」
「うん、そうだね」
ものを探す振りをして、恥ずかしさを紛らわせる。
だから、祐希が真剣な顔をしていることに気づかなかった。
「このゲームが終わったら…」
「えっ?」
そこでようやく、祐希を振り返る。