死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「死りとりゲームが終わったら、俺と付き合ってほしい」
月明かりに照らされた祐希は、穏やかな表情だった。
私のよく知っている、幼い頃の祐希。
そして私は、もっと知りたいと思う。
祐希のことをもっと__。
「うん、ゲームが終わったらね」
恥ずかしさよりも、この人と少しでも一緒にいたいという気持ちが大きかった。
死りとりゲームがなければ、祐希とこうやって関わってなかったんだ。
いくつもの大切なものを失くしたけど、得たものもあった。
ゲームはあと2回。
必ずクリアして、死りとりを終わらせる。
「今日はもう帰ろう。ゆっくり休んで明日のしりとりに備えるんだ」
「うん、そうだね」
私たちは教室を出て、月明かりの下を肩を並べて歩く。
祐希は家まで送ってくれた。
「ありがとう」
「じゃあな」
軽く手を上げて、背を向けた祐希。
大きな背中が遠ざかっていく__。
「ゆ、祐くん!」
気づけば私は駆け出し、その背中にしがみついていた。
「どうした?」
「ううん…明日、頑張ろうね」
それだけ言うと、走って家の中に飛び込む。
きっと祐希は驚いていただろうけど、私は予感していたのかもしれない。
なんだか、もう会えなくなるんじゃないかって…。