死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
圭子は校舎を飛び出し、グラウンドを横切っていく。
「ちょっと、もうダメ!」
途中までついてきた愛海が、その場にしゃがみ込む。
私は駆け戻り、良一とともに支えて圭子の元に__。
そこは『部室』だった。
「くっさ!」
顔をしかめて鼻をつまむ愛海を、息ひとつ切らさず睨みつける圭子は、あるものを取り出した。
「どう!」
それは、圭子の代名詞でもある剣道の胴着だ。
『クリアです!』
「なんでもいいけど、今度から1人で行ってよ!」
「あんたが体力なさすぎなの」
「運動バカには言われたくない!」
2人がやり合っている中、今度は祐希が走り出す。
【う】から始まるものだ。
祐希はそのまま中には戻らず、校舎脇の小屋に向かった。
なるほど。
すぐに私にも分かった。
小屋の前まで来ると「うさぎ」と言う。
そういえば、前にもうさぎ小屋に居るのを見かけたことがある。
もしかしたら、うさぎが好きだったりして?
今も、飛び跳ねるうさぎを見る目は、驚くほど優しい。
私が知っている、昔の祐くんの目だ。
しかし__。