死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
えっ、祐希!?
どうして祐希の声が?
聞こえるはずがないんだ。
きっと幻聴…?
「祐美っ!」
間近で私を呼ぶ声がして、閉じていた目を開ける。
「があっ!」
目の前の死り神が、その場に倒れた。
鎌を首に突き刺して__。
「祐美!」
「えっ?」
「俺だ!しっかりしろ!」
祐希が、私の肩を激しく揺さぶる。
「なん…で?」
「俺も分からない!気づいたら、そこに倒れてたんだ」
そう言って指差すのは、さっき死り神が倒れていたところ。
「俺は…死り神なのか?」
自分の着ていたローブを見下ろしている。
格好は死り神そのものだったけど、紛れもない祐希だ。
「私、最後のしりとりに失敗して…」
「それで俺が死り神になったのか?祐美を殺しそうに?」
「次の死り神は【み】から始まる名前だから、私が死り神になる可能性もあった。でもそれだけは嫌だったの」
「それで俺を退会させて自分が残ったのか?」
「うん…」
「なんでそんなこと!」
「私は祐希に殺されるならいい。でも殺すのは絶対に嫌だったの」
「そんなの勝手に決めるなよ」
「ごめん」