死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
えっ、殺す!?
そんなの、うそでしょ!?
「なんかひどくない?」
いつもは空気を読まない愛海も、そう言っておし黙る。
重苦しい沈黙が広がるのは、祐希がその場から動かないからだ。
生きている『うさぎ』がダメなんだから、早く校舎内に戻って【う】のつくものを探したほうがいい。
それなのに、なんで動こうとしないの?
「おい祐希、お前まさか__?」
良一の言葉を無視して、祐希がうさぎ小屋の中に入った。
「えっ、ちょっと!?」
思わず声を上げた私は、こみ上げてくる冷たいものを止めることができなかった。
祐希の不敵な微笑みに寒気がしたんだ。
やっぱり、私の知っている祐くんはもう居ない。
固まった皆んなの前に、うさぎを抱えた祐希が戻ってきた。
慣れた手つきで抱いているけど、そのまま首をへし折る気でいる。
止めたいけど、怖くて止められない。
「ちょっと、本気なの?」
唯一、圭子が険しい声で問いかけたが、祐希は答えることなく制服のポケットに手を入れる。
さ、刺し殺すんだ!
ナイフか何かで、うさぎを突き刺してクリアする気でいる。
や、やっぱり止めないと!